ソニーグループのディープラーニング特化型AI企業。誰もが自在に使いこなせる統合AIプラットフォームの開発
ギリア株式会社
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会社概要・事業内容
会社概要
ディープラーニングに特化したAIベンチャー。
株式会社UEI・株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所・WiL,LLC の三社により2017 年6 月に設立された、ソニーグループのAIカンパニーである。
「ヒトとAI の共生環境の実現」を目指して、社会や暮らしの様々な場面においてAI による能力拡張を実現し、課題解決や効率化だけでなくAI技術により感動体験を提供することをビジョンに、最先端の深層学習技術をあらゆる人が自在に使いこなせるOSおよびハードウェアを含む統合AIプラットフォームの開発を行っている。
アルゴリズム開発・教師データの作成、自社サーバによる豊富な計算、専門家による適切な評価まで一貫した当社独自の開発サイクルは、短時間かつ高精度なPOCを実現、システム開発へのスムーズな移行が可能にする。
これにより、ビジネスに最適な深層学習AIの導入のサポートや、業務に最適なニューラルネットの提案、深層学習用に必要なデータセット作成/収集、画像のアノテーション/タグ付けなどの請負いを行う。
【利用実績】
JRAシステムサービス株式会社における競走馬歩行動作の差分検出アルゴリズム検証
事業内容
- 人工知能及び応用技術に係るコンピュータソフトウェア、システム等の企画・開発・コンサルティング・保守等
AIソリューション
画像解析ソリューション
動画や画像などから⽬的とする対象物の場所の検出や、対象物の状態検出が可能。矩形による検出だけではなく、ピクセル単位での細かい単位での分析も可能になっており、インフラ点検や異常検査等、幅広い⽤途に提供が可能。
当社での画像解析の対象となる分野は、コンクリートなどのインフラ点検にとどまらず、⼯業製品の出荷前検査、⼈物検出・追跡・⼈物の状態検出などセキュリティ分野への導⼊、医⽤画像からの異常組織検出、衛星写真解析など多岐に渡って展開している。画像や動画素材の⽤意が必要な場合は、カメラの選定や設置等の準備段階からの相談も可能。
強化学習ソリューション
強化学習は⻑期的な戦略をシミュレーション等を⽤いた学習によりAI(エージェント)が獲得できる技術である。当社では実社会における課題解決に強化学習を活⽤できるよう研究開発を進めており、それに加え最先端の強化学習の研究者らで作られた⽶Cogitai社と業務提携を⾏い、最先端の技術を実証実験に展開している。
当社では強化学習を用いたAIシミュレーターを独自の技術で開発。AIシミュレーターに自動で数万回と施行を実施させることで、例えばオペレータの最適化問題や、最適な実行順序の検討など、様々なシーンで見えづらかった手法やルートが容易に発見できる可能性がある。また一般的な深層学習と違い、教師データの用意が必要ないため、学習スタートまでのハードルが低いことも特徴。
自然言語処理ソリューション
⼈間が⽇常的に使っている⾃然⾔語(特にテキスト)を機械が扱える様にする⾃然⾔語処理の分野は、近年研究が活発におこなわれ、チャットボットだけでなく様々な⽤途での利⽤が⾏われている。当社では独⾃技術で単語の重要度を判別。さらにその意味や⽂脈を解析する独⾃技術を研究・開発をおこなっている。
当社のもつ⾃然⾔語処理ソリューションでは、⽂章内における重要な意味を持つ語句を抽出・ランキングするモジュールを提供。それを⽤いて関連⽂章の検索や分類が⾏える。利⽤⽤途としては技術⽂章・特許・研究論⽂などを複数クラス・マルチラベルで分類や、類似ドキュメントの検索が可能となっている。また株式会社図研プリサイト社のナレッジマネジメントシステム「Knowledge Explorer」への技術提供などもおこなっている。
姿勢・視線解析ソリューション
⼈物や動物の姿勢や視線を解析する独⾃モジュールを提供。ポージングの状態を詳細に解析し、数値化、グラフ化が可能。視線解析では⼈の⽬の動きを解析し、視聴の分析やカウントが可能。また表情の分析や男⼥の⽐率など詳細なシチュエーションに合わせた各種オプションを⽤意。
姿勢解析エンジンは⼈や動物の詳細なポーズの検出・解析が可能。例えば⼈の状態を把握しての健康管理や、ポージングからアラートを上げるセキュリティ利⽤など、様々な⽤途での利⽤が可能。組み合わせが可能な視線エンジンは、デジタルサイネージとの連携や会議システムとの連携などに幅広くご提案を行っている。
データ分析ソリューション
クライアントのビッグデータを解析し、深層学習により分類やセグメンテーションなどを⾏うモジュールを提供。独⾃の解析結果により、新しいユーザー層の発⾒や、過去のデータを元に未来の結果を予測するといった様々な⽤途に利⽤が可能。
クライアントのビッグデータを独自のAIにて解析し、新たな視点での分析・セグメンテーションを実施。
<例>
顧客データのマーケティングへの利⽤
既存のデータを⽤いて新しいソリューションの開発 など
プロダクト
深層学習用ハードウェア「Deep Station」
深層学習のためのハイエンドPC/サーバとソフトウェアをエントリー・モデルからプロフェッショナル・ユースまでを幅広く提供。コンパクトなBasicエディションや、プロの要求に応えるStandardエディション、そしてラックマウント対応のサーバモデルまで幅広いハードウェア・ラインナップを揃える。全機種で人工知能の専門家ではなくても手軽にAIの開発·訓練·検証ができるソフトウェアDeep Analyzer Liteを標準装備。
<ラインナップ>
- DK-1000 Basic Edition:手頃な価格帯で深層学習を体験できるスリムモデル
- DK-1000 Personal Edition:高い拡張性を備えた個人ユース向けの入門機
- DK-1000 Standard Edition:ハードな使用にも耐える本格的な深層学習を可能にする標準機
- DK-1000 Academic Edition:深層学習に必要な構成を絞ったアカデミック版
深層学習用ソフトウェア「Deep Analyzer」
人工知能の専門家ではなくても手軽にAIの開発·訓練·検証ができるグラフィカルな深層学習環境。画像認識や生成、物体検出など代表的な深層学習モデルの開発をWebブラウザからマウスオペレーションで行うことが可能。全てのDeep StationにDeep Analyzer Liteが標準搭載されている。深層ニューラルネットの学習状況をグラフで手軽に確認可能なほか、学習途中の状況を随時確認することが可能。
経営者プロフィール
代表取締役社長 清水亮
新潟県長岡市生まれ。プログラマーとして世界を放浪した末、2017年にソニーCSL、WiL LLC.と共にギリア株式会社を設立、「ヒトとAIの共生環境」の構築に情熱を捧げる。東京大学先端科学技術研究センター客員研究員。主な著書に「教育としてのプログラミング講座(中央公論新社)」「よくわかる人工知能(KADOKAWA)」「プログラミングバカ一代(晶文社)」など。
取締役会長 北野宏明
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 代表取締役社長。特定非営利活動法人システム・バイオロジー研究機構 会長。学校法人沖縄科学技術大学院大学 教授。ソニー株式会社 執行役員。ロボカップ国際委員会ファウンディング・プレジデント。国際人工知能学会(IJCAI)会長(2009-2011)。World Economic Forum(世界経済フォーラム)AI & Robotics Council委員(2016-2018)。
(同社Webサイトを基に当社編集)