最先端高度数学を応用したAI-OCR、AI画像解析等を開発する東大発AIベンチャー。金融、医療等、大手企業と提携も
Arithmer株式会社
画像取得先: https://arithmer.co.jp/
会社概要・事業内容
会社概要
最先端高度数学を応用したAI・IT技術を開発している東京大学大学院数理科学研究科発のAIベンチャー。主要な事業分野としては、AI-OCR、AI画像解析、AIチャットボット、AI統合データベース、スマートロボットの開発。
AI-OCR、AI画像解析の分野では、三井住友海上火災保険株式会社と提携し、事故車両画像からの損傷判定システム等の開発を実施。
AIチャットボットの分野では、株式会社徳島銀行向けに業務AIチャットボットを開発。
スマートロボットの分野では、再生医療分野におけるバイオ実験と人工知能(AI)ロボットの融合開発に関する契約を株式会社大塚製薬工場と締結し、開発を進めている。
2018年9月には、株式会社徳島銀行、MSデジタル投資事業有限責任組合、MSIVC2018V投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資により、シリーズA(総額4億円)の資金調達を実施。
また、2018年11月には、紳士服大手の株式会社コナカと共同で開発した『AIを活用した画像採寸アプリ』がサービス開始。さらに同年12月には改良版がリリースされ、オーダースーツだけでなく、ネクタイやベルトなどのアイテムも同時に採寸することが可能になった。
主な提供サービス
「ArithmerOCR」
活字・手書き文書を正確にテキスト化するAI OCRを提供。高度AI技術に基づいた独自の領域抽出、テキスト認識、文字分割、文字認識により、競合の2倍以上の認識率を実現。また、独自の自然言語処理機能と連携することで、読取文書解析・補正を行い、より正確なテキスト化を実現している。高精度テキスト化により、幅広い業界の紙文書テキスト化業務に適用可能。また、「紙文書をテキスト化する」という目的のために、文書レイアウト構築、専門単語辞書構築、技術コンサルティングを行い、お客様が抱えている課題をお客様と共に解決する。ArithmerOCRではOCR結果を効率的に確認・修正できる機能を提供。さらにAIOCR処理結果に応じて、学習を進めることにより認識率はさらに向上する。オンプレ、クラウドなどの環境に対応。オプションとして、Arithmer CC (Curation Center)では、OCR結果をキュレーターが正確に修正することで、ワンストップで電子データーをご提供することも可能。
「ArithmerSia」
高度AI技術に基づいた静止画からの物体識別、物体位置特定、情報取得を実現。保険業界では自動車の事故画像から損傷部位や損傷程度を瞬時に判定する機能を開発し、迅速な保険金支払いに適用することが可能。従来人の目で静止画から情報を取得し人によって判断していた業務は、ArithmerSiaを適用することにより自動化することができる。ArithmerSiaは、カメラ、インターネット、生産ラインなどからの大量の画像資産の有効利用を可能にし、コスト削減や生産性向上に繋げる。オンプレ・クラウドにとどまらず、iOS・Androidアプリケーションへの導入も可能。クライアントの画像資産からクライアントと共に新しいソリューションを作り上げるサポートもしている。
「ArithmerDia」
高度AI技術に基づいて、動画中の物体識別、物体位置特定、人物検出、動作解析、詳細情報取得にとどまらず、RGBのゆらぎを解析することで、動画中の空気の流れすら特定することが可能。これらの技術は自動車分野や保険業に応用し、車載動画を自動監視することで、安全運転を呼びかけるサポートや先進運転支援(ADAS)を可能にする。さらには製造業では製造工程における製品の不良検知、インフラ分野ではカメラを通じた現場の監視を自動化し、あらゆる現場のオペレーションをサポートする。
従来目視で行ってきた動画解析の自動化を実現するだけでなく、あらゆるメディアの動画を解析することで、ユーザに適切な行動をサジェストし、広告・金融業などの他の分野への応用を期待できる。
オンプレ・クラウドでの導入にとどまらず、iOS、Androidアプリケーションとしても動作が可能。
「ArithmerBot」
高度AI技術に基づいた独自の自然言語処理システムを用いて、最も最適な解を瞬時に引き出すことができるAI Chatbot = ArithmerBotを提供。
数千ページにわたる複雑な業務マニュアルから社内FAQに対応したAI Chatbotや、質問傾向や回答結果のビックデータを活用し、顧客からの問い合わせに瞬時に回答できるAI Chatbotにより、さらなる業務効率化に貢献する。
また、ArithmerBotは、テキストベースのAI Chatbotだけでなく、スマートスピーカーを活用した誰でも簡単に使えるAI Chatbotの開発により、幅広い層に対応したサービスのご提供も可能。さらに、オンプレミス、クラウドのどちらの環境でも提供できる体制を整えており、ArithmerBotを活用すれば、より高度なユーザーエクスペリエンスの提供が実現可能となる。
他に、AI技術を応用した統合データベースを活用することで、データベース間の複雑な関係性を自動的に分析・解析・連携を実現する「ArithmerDB」、高機能なロボットシステムに、独自のAI技術を導入することで、専門家の能力を凌ぐAIスマートロボット「ArithmerRobo」、高度数学を駆使することにより、人体や口腔内などの3Dビックデータから次元削減を行い、比較的少数のパラメータを持つ3Dモデルを構築する「ArithmerR3」がある。
会社沿革
- 2018/9/1 六本木に本社移転
- 2018/8/16 資本金を2億3,150万円に増額
- 2018/8/16 シリーズAにて4億円資金調達
- 2018/7/24 東京大学サテライトオフィス開設
- 2018/3/30 資本金を3,150万円に増額
- 2018/3/30 シードラウンドにて6,000万円資金調達
- 2018/2/9 社名をArithmer株式会社に変更
- 2017/12/27 徳島大学サテライトオフィス開設
- 2017/9/28 青海に本社開設
- 2016/9/1 大田佳宏代表取締役就任
- 2016/9/1 AIロボットシステム、数理解析ソフトウェア等開発・販売を目的とし、株式会社Mercury設立
経営者プロフィール
代表取締役 大田佳宏
(博士 [数理科学] )
2016年~現在 Arithmer株式会社代表取締役社長兼CEO
2016年~現在 総務省AIネットワーク社会推進会議構成員
2015年~現在 東京大学大学院数理科学研究科特任教授
2013年~2015年 東京大学大学院数理科学研究科特任准教授
2011年~2013年 東京大学先端科学技術研究センター特任助教
2011年 博士号取得(数理科学)(東京大学)
2006年~2011年 東京大学先端科学技術研究センター特任研究員
1999年~2006年 日立製作所中央研究所研究員
1997年~1999年 IBM東京基礎研究所研究員
1997年 東京大学大学院理学系研究科情報科学専攻修士課程修了
(同社Webサイトおよび同社PR TIMES掲載情報を基に当社編集)