最先端科学に基づく独自の腸内環境評価技術「メタボロゲノミクス®」を確立。“病気ゼロ社会”の実現を目指す
株式会社メタジェン
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会社概要・事業内容
会社概要
最先端科学に基づく独自の腸内環境評価技術「メタボロゲノミクス®」を駆使して、腸内環境を適切にデザインすることで健康維持・疾患予防に役立て、「病気ゼロ社会」の実現を目指すリーディングカンパニー。慶應義塾大学および東京工業大学発のジョイントベンチャーとして、2015年3月に設立。
「便から生み出す健康社会」をミッションに掲げ、ヒトの便から腸内フローラの遺伝子情報と腸内代謝物質情報を抽出し、網羅的に統合解析する独自技術「メタボロゲノミクス®」を用いて、腸内環境に基づいた新たな健康評価方法を開発している。
腸内環境が影響を及ぼすヒトの体質や疾病のメカニズムを解明することで、「病気ゼロ社会」の実現を目指す。
2016年4月に12社の企業で発足した「腸内デザイン応援プロジェクト」は、参画している企業の業種の幅も広がり、2019年3月時点で27社もの企業が参画するコンソーシアムへ成長。「腸内デザインによる層別化医療・ヘルスケア」という共通の目的と志をもつ参画企業との、更なる連携や新規事業の産出を目指している。
テクノロジー
腸内環境の制御までを念頭においた腸内環境評価手法
「メタボロゲノミクス®」
個々の腸内環境を適切に評価するには「どのような細菌がどのくらいいるか」を調べる遺伝子解析(メタゲノミクス)と、「どのような代謝物質がどのくらいあるか」を調べる代謝物質解析(メタボロミクス)、そこから得られた情報の統合解析(バイオインフォマティクス)の技術が重要になる。
当社はそれらの技術を統合した独自の腸内環境評価手法「メタボロゲノミクス®」(メタボロミクス+メタゲノミクス)を確立し、上記の技術単体では成し得なかった”腸内環境の制御”までを念頭に置いた腸内環境評価を可能にした。
提供サービス
次世代腸内環境評価・層別化サービス「MGNavi®」
医療機関や企業向けに提供する、次世代腸内環境評価・層別化サービス。患者や従業員、企業の商品ユーザーなどを対象に、当社が独自に開発した便採取キット「MGキット」により採便し、独自の腸内環境評価技術「メタボロゲノミクス®」と行動変容を促す機械学習アルゴリズムにより、疾患時の腸内環境との類似度などを評価。腸内環境改善のために行動変容を促す適切なフィードバックも実施し、一人ひとりの将来的な健康維持・疾患予防に寄与することを目指す。
「MGPack™」
ヒト臨床試験にて候補素材の腸内環境への影響を解析し、候補素材の機能等を評価することを目的とした研究開発支援事業。当社の保有する腸内細菌に関する専門的な知見をもとに適切な臨床試験計画を立案し、試験で得られた膨大かつ複雑なデータを当社独自の解析プラットフォームにて解析することでクライアントのもつ腸内環境に影響を与え得る製品等の価値及び新知見を見出す。
(1)腸内環境研究のノウハウに基づくヒト臨床試験運用支援
(2)メタボロゲノミクス® による評価
(3)腸内環境研究の専門家による結果の考察
「MGMouse™」
候補素材の腸内環境に対する影響のメカニズムを探索することを目的とした研究開発支援事業。当社の腸内細菌研究の知見をもとに、ヒト腸内細菌叢定着マウス等を用い、当社独自技術のメタボロゲノミクス®︎にて腸内環境を評価。
(1)ヒト腸内細菌定着マウス
(2)当社の腸内細菌の専門的知見を活用した試験系と素材評価
(3)メタボロゲノミクス®による評価
「MGScreening™」
候補素材の中から有用な素材をスクリーニングすることを目的とした研究開発支援事業。当社の腸内細菌培養技術と評価技術を活用したin vitro評価で、候補素材の「ヒト腸内環境」に及ぼす影響を網羅的に評価。
(1)当社独自の培養システム
(2)メタボロゲノミクス®による評価
(3)長年にわたる腸内環境研究のノウハウに基づく素材評価のコンサルティング
「MGAnalysis™」
手持ちの臨床試験データから当社独自の解析により新たな知見や考察し、さらに研究を深めるもしくは広げるための提案を目的とした研究開発支援事業。当社独自のデータ解析プラットフォームを利用して、臨床試験などでクライアントが既に持つ腸内環境データや関連するメタデータに対してより高度なデータ解析を実施。
(1)メタデータと腸内細菌叢データの統合解析技術
(2)腸内環境に基づく層別解析
(3)長年にわたる腸内環境研究のノウハウに基づくデータ解析のコンサルティング
経営者プロフィール
代表取締役社長CEO 福田真嗣
慶應義塾大学先端生命科学研究所特任教授
2006年明治大学大学院農学研究科博士課程を修了後、理化学研究所基礎科学特別研究員などを経て2012年より慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授、2019年より同特任教授。2016年より筑波大学医学医療系客員教授、2017年より神奈川県立産業技術総合研究所グループリーダー、2019年よりマレーシア工科大学客員教授、JST ERATO副研究総括を兼任。2013年文部科学大臣表彰若手科学者賞受賞。2015年文部科学省科学技術・学術政策研究所「科学技術への顕著な貢献2015」に選定。同年、第1回バイオサイエンスグランプリにて、ビジネスプラン「便から生み出す健康社会」で最優秀賞を受賞し、株式会社メタジェンを設立。代表取締役社長CEOに就任。専門は腸内環境制御学、統合オミクス科学。著書に「もっとよくわかる!腸内細菌叢 健康と疾患を司る”もう一つの臓器”」(羊土社)。
<経歴>
2003年 日本学術振興会特別研究員(DC1)
2006年 明治大学大学院農学研究科博士課程修了 博士(農学)
2006年 理化学研究所ゲノム科学総合研究センター リサーチアソシエイト
2007年 理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センター 基礎科学特別研究員
2010年 理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センター 研究員
2012年 慶應義塾大学先端生命科学研究所 特任准教授
2015年 科学技術振興機構さきがけ研究者(兼任)
2015年~ 株式会社メタジェン 代表取締役社長CEO
2016年~ 筑波大学医学医療系 客員教授
2017年~ 神奈川県立産業技術総合研究所 グループリーダー
2019年~ 慶應義塾大学先端生命科学研究所 特任教授
2019年~ マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院 客員教授
2019年~ 科学技術振興機構ERATO「共生進化機構」副研究総括
<賞 誉>
2012年 日本ビフィズス菌センター研究奨励賞
2013年 文部科学大臣表彰若手科学者賞
2014年 三島海雲学術賞
2014年 山形県科学技術奨励賞
2015年 バイオサイエンスグランプリ最優秀賞
2015年 文部科学省科学技術・学術政策研究所「科学技術への顕著な貢献2015」
2016年 安藤百福賞「発明発見奨励賞」
2017年 バイオインダストリー奨励賞
取締役副社長CTO 山田拓司
2006年 京都大学大学院理学研究科博士課程修了 博士(理学)
2006年 京都大学化学研究所 特任助手
2007年 European Molecular Biology Laboratory (EMBL) Postdoctoral fellow
2009年 EMBL Senior Technical Officer
2012年 東京工業大学大学院生命理工学研究科 講師
2015年 科学技術振興機構さきがけ研究者(兼任)
2015年~ 株式会社メタジェン取締役 副社長CTO
2016年~ 東京工業大学生命理工学院生命理工学系 准教授
<賞誉>
2015年 東京工業大学挑戦的研究賞
2018年 平成28年度「東工大の星」支援【STAR】採択
(同社Webサイトを基に当社編集)